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パイピングからの移染処理

「パイピングからの移染は、取り除くのは不可能!」
「色が止まらないので無理」


パイピングからの移染や色が止まらないモノの移染処理などは無理って思っていませんか?
以前は、確かにむずかしい技術でしたが、現在ではそれほどむずかしい技術ではありません。

革部分の移染 革部分の移染

お客さんが家庭での洗濯で移染させた衣類やドライで洗うだけでも色が出てしまう粗悪品の衣類などがを絶ちません。このような付属品などの移染の問題は、クリーニング工場にとって深刻な問題です。以前は、このような付属品などから色が出た場合の処理は、浴中でのハイドロ処理で取り除けるのですが、すぐにパイピング部分などからジワリジワリと色が滲んで上手くできないことが多いです。

そのような場合は、すすぎ時に氷を入れたりして水温を下げ、少しでも色の滲みを少なくしたり、パイピング部分から色が滲まないようにシミ抜き台で強制的に乾燥させたりして処理をしていました。色が完全に止まらず上手くいかない衣類なども多々ありました。

しかし、今ではこれくらいのテクニックは、特殊技術でも何でもありません。
フィックスⅡがあれば比較的簡単に取り除けます。



 パイピング部分からの移染処理方法

トリオ処理 ① まず移染部分をできるだけ薄くします。

トリオなど移染した部分を前処理して移染部分を薄くします。
*ピンキー又はハイドロでの前処理も可

色止め処理 ② 革部分にフィックスⅡを塗ります。

少しでも、パイピング部分からの色落ちを抑える為に、フィックスⅡを薄めたモノを筆でパイピングと手持ち部分のみに塗ります。

ハイドロ処理
③ ハイドロ処理を行います


40℃くらいのお湯にフィックスⅡを入れ均1洗剤とハイドロを少しずつ、入れ足します。(塩を入れるのも有効)

*松井化学さんの商品では防縮剤

移染処理の完了 この処理でほぼ、移染部分は除去できました。

軽くすすいで、脱水に入ります。

脱水工程 ④ 脱水を行います

脱水時に色が滲む可能性が高いのでかなり気を使って処理をしました。
今回は、念のために移染防止のためにタオルで巻いて脱水をしています。


【完了】

キレイになりました 乾燥後、少し移染した部分が残っていたので、残った部分を筆でハイドロでシミ抜きをし、完了です。

フィックスⅡがあればこのような修正も簡単にできます。


フィックスⅡでの移染処理方法をはじめて知った時は、本当に衝撃でした。
今まで苦労した処理方法が、誰でも簡単にできるようになったからです。

でも、この方法も過去の技術と思えるようになりました。
DCCのクラブ内では、この方法よりもはるかにパワーアップした処理方法を確立しています。






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