|
|
シミ抜き(染み抜き)で、
シミの種類別や性質で処理方法を考える方が多いですが、
これは基本的によくありません。
この様に考えることが、シミ抜きを複雑にしてしまったからです。
シミの種類別の処理方法では、
シミの数だけシミ抜き方法ができてしまい、シミ抜き方法が多くなると複雑になってしまいます。
同じ種類のシミでも、シミ抜き方法が違う場合も数多くあるからです。
例えば、しょう油のシミ一つでも、ついたばかりのしょう油のシミと時間がたって酸化してしまったしょう油のシミでは、除去方法が異なります。そもそも、クリーニング工場では何のシミかの見分けは極めて難しい・・・・
シミを種類別に考えると、シミ抜きを複雑にしてしまい基本的によくありません!
シミの種類をその性質で分類する方法は、
@油溶性のシミ A水溶性のシミ B不溶性のシミ
と分類するのが一般的に言われている事ですが、実はこの分類方法も、クリーニングの現場でのシミ抜きから考えると非現実的です。
|
|
例えば、食べこぼしのシミのように、油溶性のシミと水溶性のシミの2つ混じったものが多くありますし、シミ抜き剤をこの3つの視点で構成すると、処理しきれないので、例外のものが多くなってしまいます。この説明だと・・・
工場のパートさんが、シミ抜きの処理の時に悩んでしまいます。
上記の分類方法での一般的なシミ抜き剤のメーカーの分け方は、
次のようになっている場合が多いです。
@油溶性のシミ A水溶性のシミ B油溶性(特殊・強力)のシミ Cタンニン系のシミ Dタンパク質のシミ E染料・色素のシミ F黄変系のシミ Gその他(サビトリ)
これでは、薬剤の分け方が多いので、
クリーニング工場で使うには、数が多すぎます(ムダが多い)
実際に、この種類のシミ抜き剤を工場で導入すると、
パートさんが、次にどのシミ抜き剤をつかおうかと悩んでしまい、
シミ抜きをする時間の大部分を、悩んだり、やらなくてもいい処理をしてしまいます。
すると、シミ抜きのスピード処理ができなくなり、結果シミ抜きをしなくなります。
|
→ |
|
油性・水性・色素のシミを1つのシミ抜き剤にまとめることで、シミ抜きの選ぶムダがなくなり、判断基準が分かりやすくパートさんでも使いこなせることができます。
また、このシミ抜き剤は、タンニン系(植物のシミ)も除去できるので、後は、古くなって酸化した黄変のシミ(黄ばみ)を除去する漂白剤があれば、ほとんどのシミをカバーできます。
しかし、多くのクリーニング店(会社)は、この2つのシミ抜き剤で取れるシミを完全に除去していません。 本当は、取れるのに、「取れません」としている場合が多いです。
その割りにたくさんの種類のシミ抜き剤を工場の中においているのが現状です。
これは、シミ抜き剤を使いこなせていないのが、1つの理由です。
2種類のシミ抜き剤で、ほとんどのシミが取れるのですから、
この2つに徹底的にこだわると、それだけで差別化できてしまいます。
|
|