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「塩素での脱色の色修正で?」 2007/10/19

立石です。

先日、掲示板で塩素での色修正時の耐久性のことでコメントがありましたので
塩素での色修正時の染料の耐久性のテストをしてみました。


綿、麻、ウールの古着を切り取って、家庭用の塩素系漂白剤を使って脱色させた布に新しい方法で加工後、色修正をして、さまざまな方法で定着させた布を実際に洗って、染料の定着状況を比べようと思いました。


まず、切り取った麻の布に、家庭用の塩素系漂白剤の原液を塗るとすぐに脱色します。

試しに、脱色させた部分を新しい方法で下地処理をする前に、色修正をしました。

染料が染色されない事を期待していたのですが・・・・「あれ!」

すると・・・・・いとも簡単に染色されてしまいました。

あれ?と思いつつ、ウール、綿と試しましたが簡単に染色できました。

・・・・・・・・

たまたま染料が吸着しやすい生地かと思い、他の古着でも行いましたが結果は、全て同じです。
全て、簡単に染料が染色できてしまいました。

塩素の脱色部分を熱で加熱しましたが・・・・でも結果は、同じ。

塩素系漂白剤の種類かと思い、台所用の塩素系漂白剤も試しましたが、これも同じ・・・・

今度は、綿の白生地を塩素に漬け込んだ生地と漬け込まない生地を作って、低温・短時間で同時に全体染めをし、染料の吸着状態を比べようと試みましたが、結果はどちらも同じように染まっていました。


理論的には、クロルアミンが繊維に結合しているので、染料は、染色されないというのが一般的ですが・・・・・

塩素の濃度が薄いからかも知れませんが・・
でも家庭でジャベル水なんて使わないし・・・・

合計10着の生地でテストしましたが、全て簡単に染色されました。
断定はできませんが、ひょっとして塩素での脱色は、染色されないと思い込んでいただけ・・・・・???

だけど実際に塩素で脱色した衣類で染料が染色されない衣類もありますし・・・
しかし、よくよく考えると、塩素以外の脱色でも染料が染色されない衣類は、たくさんあります。なので、染色しにくい場合は、エタノールを入れたり、下地処理をしていました。


塩素で染料が染色されないのは、元々染色しにくい衣類だったからなのか?

それとも塩素系漂白剤の種類や濃度によるものなのか?

時間経過やその他の要因によるものなのか?

今回テストした衣類がタマタマ吸着しやすい衣類だったのか?

現時点では、分かりません。


塩素での脱色で、全ての繊維に染料が吸着するとは思いませんが、少なくとも今回テストした衣類は、染料が染色できるというのは事実です。

なんだか塩素での脱色は、染色されないと思い込んでいただけのような気がしてきました・・・・・


染色するしないにせよ、塩素での脱色は、ズゴッと脱色しているので色修正はすごく難しいです。

なのでシミ抜きの先生が、塩素での脱色は、染料では染色されないと言ったのを鵜呑みにして信じていただけのような気がしてきました。


今回のテストで塩素での脱色は、全ての衣類が染色されない訳ではない事が分かったのでお知らせします。




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